マイクロモザイクとは
マイクロモザイクとはテッセラと呼ばれる色ガラスの小片で静物や風景などの細密画を表現した美術工芸品で、ヨーロッパ文化の薫り高い装身具や小物などの宝飾品として、アンティーク愛好家に絶大な人気があります。
マイクロモザイクという名称を最初に使ったのはイギリス人の装飾美術品収集家でもあったアーサー・ギルバート卿であると言われています。マイクロモザイクはそれまでは一般的にローマンモザイクと呼ばれていましたが、古代ローマ文明の美術に対して使われることが多い名称だったことから、混同を避けるために新たにマイクロモザイクという名称を生み出したのです。そのため、今でもローマンモザイク、マイヌートモザイクという名称で呼ばれることがあります。 ギルバート卿は生涯を通してマイクロモザイクを収集し、世界一のコレクションを所有しました。そのコレクションは現在、ロンドンのビクトリア&アルバート美術館やアメリカのロサンゼルス・カウンティ美術館に展示されています。
「テッセラ」と呼ばれるミリ四方の小さな色ガラスを幾重にも重ねて人物や風景などのモチーフを 描き出すマイクロモザイクの製作工程をご紹介しましょう。
*出典:『ROMAN MOSAIC』Roberto Grieco – Arianna Gambino De AGOSTINI RIZZOLI arte&cultura
ローマのモザイク職人による技術で、18世紀から19世紀にかけて盛んに作られました。金属やガラスの枠に、神話の世界や動植物など様々な図柄をモザイクで描いています。また、豊富な色彩で緻密に表現された絵柄は、身につける美術工芸品として奥深い魅力を放っています。